ハクセキレイ — 尾をフリフリさせる身近な白黒の小鳥
それはハクセキレイ(白鶺鴒)という、とても身近な野鳥です。
ハクセキレイは、セキレイ科の野鳥で、全長は約21センチメートル。
スズメより少し大きいくらいの大きさです。
そして何といっても特徴的なのは、長い尾を上下に振ることです。

📝 名前の由来
ハクセキレイという名前は、「白いセキレイ」という意味です。セキレイは「石叩き」とも書かれ、石の上を歩きながら尾を上下に叩くように振る様子から名付けられました。英語では「White Wagtail(白い尾を振る鳥)」と呼ばれ、尾を振る特徴が名前になっています。
🗾 どこに住んでいるの?
ハクセキレイは、日本では九州以北で一年中見られる留鳥です。南西諸島では冬鳥として見られます。世界的には、ユーラシア大陸のほぼ全域に分布し、繁栄している種です。
📈 分布の拡大
以前は、ハクセキレイは北海道や東北地方など北部でのみ繁殖が観察されていましたが、20世紀後半より繁殖地を関東・中部などへと広げ、現在は日本全国で見られるようになりました。この分布の拡大は、ハクセキレイの適応力の高さを示しています。
🏙️ 驚くほど多様な生息環境
セキレイ類は川にいる鳥のイメージがありますが、ハクセキレイは河原はもちろん、海岸や農耕地、公園、住宅街、さらには銀座のような大都会の路上でも見かけます。森の中以外ならば、どこにでもいる感じです。
- 海岸、河川、池沼など水辺
- 農耕地
- 駐車場
- 道路
- 工場内の舗装地
他の鳥が利用しない無機質的な場所にも生息できているのが、ハクセキレイの大きな特徴です。
💡 他のセキレイとの違い:冬場は単独で、夏場は番いで縄張り分散します。河川の下流域など比較的低地を好む傾向があり、近縁種のセグロセキレイやキセキレイとは、夏場は概ね棲み分けています。
🍽️ 何を食べているの?
ハクセキレイは、昆虫などの小動物を食べます。水辺を活発に歩きながら、地面にいる虫を素早く捕まえます。エンマコオロギやカブトエビなど、さまざまな昆虫や小動物を捕食します。
🦗 採餌行動
ハクセキレイは地面を歩きながら餌を探し、見つけると素早く走って捕まえます。尾を上下に振りながらせわしなく歩き回る姿は、とても愛らしいです。
駐車場やコンクリートの上でも平気で歩き回り、虫を探しています。この適応力の高さが、ハクセキレイが都市部でも繁栄している理由の一つです。
🥚 子育てはどうするの?
ハクセキレイの繁殖期は4月から7月頃です。橋げたや建築物、看板の隙間に巣を作ることが多いです。
🏠 巣作り
巣材は、枯れ草を外装材に使い、内装材には獣毛や羽毛などを使います。
巣作りはオスとメスが共同で行いますが、メスのほうがたくさん働きます。オスとメスで巣作りの場所を探し歩き、最初にオスが巣材を置き、メスはそれに従います。
🐣 産卵と育雛

- 産卵数:1回に4〜5個
- 繁殖回数:温暖な地域では年に2回繁殖することもある
- 巣立ち:ヒナが孵ると、オスとメスが交代しながら餌を運び、約1ヶ月ほどで巣立つ
遅い子育てでは9月にも若鳥が見られます。
🤔 興味深い観察:オスは巣作りには協力的ですが、子育てにはあまり参加しないという報告もあります。個体差や地域差があるようですが、メスが主に子育てを担当することが多いようです。
🎵 どんな鳴き声なの?
🔊 地鳴き
ハクセキレイの鳴き声は、「チチン チチン」や「チュンチュン」と澄んだ高い声で鳴きます。波形に飛ぶのはセキレイ類の特徴で、飛びながら鳴く姿がよく見られます。
🎶 さえずり
縄張りを主張する際には「ピッピッピッ…ツイーツイー」などと明るい声でさえずります。3月頃から地上などで複雑な声で囀るほか、アンテナや電線など目立つところで鳴くこともあります。
🆚 近縁種との違い
近縁種のセグロセキレイは「ヂュンヂュン」と少し濁った声で鳴きますが、ハクセキレイは「チュンチュン」と澄んだ声で鳴くので、声で区別することができます。
👀 どうやって観察できるの?
ハクセキレイは、日本全国で一年中見られる最も身近な野鳥の一つです。警戒心が弱く、スズメより街中でよく見られます。観察のコツをいくつかご紹介します。
💡 観察のコツ
- 地面に注目:駐車場、公園、河川敷など、開けた地面を歩き回っているので、足元に注意してみましょう。
- 尾の動きが目印:尾を上下にピコピコ振りながら歩く姿が特徴的なので、すぐにわかります。
- 建物の隙間:橋の下や建物の隙間を見ると、巣が見つかることがあります。子育ての時期は親鳥が頻繁に出入りします。
- 飛翔姿:波形にヒラヒラと飛ぶ姿が特徴的です。「チチン チチン」と鳴きながら飛びます。
- どこにでもいる:都市部、田園地帯、河川敷、海岸など、森以外ならどこにでもいるので、まず地面を探してみましょう。
🐦 観察のポイント:ハクセキレイは人を恐れないので、ゆっくり近づけば比較的近くで観察できます。尾を振りながら歩く可愛らしい仕草を、ぜひ間近で見てみてください。
✨ まとめ
ハクセキレイは、白と黒の美しい模様と、長い尾を上下に振る愛らしい仕草が特徴的な、とても身近な野鳥です。日本全国で一年中見られる留鳥で、河原や公園、駐車場、住宅街など、開けた場所ならどこにでも生息しています。
警戒心が弱く、人の近くでも平気で歩き回り、地面で虫を捕まえる姿がよく観察できます。
公園や駐車場、川沿いを歩くときは、ぜひ地面を歩き回る白黒の小鳥を探してみてください。尾をピコピコ振りながらせわしなく歩く、ハクセキレイの可愛らしい姿が見られるはずです。親子でハクセキレイを探してみるのも楽しいですよ!
📚 出典・参考文献
- ハクセキレイ – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ハクセキレイ
(一次情報:分類、分布、生態の基本情報) - ハクセキレイの特徴、分布、生態、写真|目に見えるいきもの図鑑
https://orbis-pictus.jp/article/hakusekirei.php
(二次情報:特徴、尾を振る行動) - ハクセキレイ|野鳥図鑑
https://yachozukan.com/birds/83
(二次情報:分布、鳴き声、さえずり) - ハクセキレイ|日本の鳥百科|サントリーの愛鳥活動
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4610.html
(二次情報:鳴き声、生息環境) - ハクセキレイ|鳥類 – 東京都建設局
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/river/kankyo/ikimono/ikimono/bird/500983
(一次情報:生息域、食性) - 054-055ハクセキレイ【PDF】- 北海道開発局
https://www.hkd.mlit.go.jp/ob/tisui/kds/pamphlet/ikimono/pdf/ctll1r0000004trkhakusekirei.pdf
(一次情報:巣作り、産卵数) - ハクセキレイとは – 生態や形態の特徴解説 – ZUKAN(図鑑)
https://www.zukan.earth/descriptions/6/1142395
(二次情報:繁殖、巣の場所) - さえずり検索 – Bird Research
https://db3.bird-research.jp/saezuri/birdsong/detail/65
(一次情報:生息地、さえずり) - ハクセキレイ|旬のもの|暦生活
https://www.543life.com/content/shun/post20230122.html
(二次情報:観察情報、分布) - 逃げない鳥「ハクセキレイ」の生態や子育てについて – 鳥ペディア
http://bird-pedia.com/archives/61
(二次情報:子育て、巣作り)(2018年1月17日)
